アロマエッセンシャルオイルは基本的に非常に高濃度であり、原液のままでは強すぎて皮膚に直接使用することができません。そのため、エッセンシャルオイルをキャリアオイルで希釈してアロママッサージの施術に使用します。
例えば、アロマエステでマッサージ用オイルを作る場合、このキャリアオイル20mlにアロマエッセンスオイル5滴以内を垂らし、精油を希釈して作ります。
マッサージ用として肌に触れるほとんどが、このキャリアオイルになるので、あらゆる人の肌に合う植物油です。
エステサロンによっては、キャリアオイルだけで施術を行っているところもあります。
キャリアオイル自体さらさらとした質感ですべりが良く、お肌になじみやすく、保湿効果もあるので、キャリアオイルにこだわるアロマサロンもあります。
キャリアオイルには“ベースオイル”と“ブレンドオイル”の2種類があります。
・ベースオイル・・・名前のとおり、マッサージオイルのベースになるオイルです。
・ブレンドオイル・・・ベースオイルに足して効果をアップさせるオイルです。
代表的なベースオイル
■ ホホバオイル
手に入りやすく、無臭で使いやすいことから、とても人気のある金色のオイルです。オイルの原料は灼熱の砂漠地帯に生える灌木、ホホバの種から作られます。
その昔、灼熱の砂漠で女性たちの肌を守りネイティブアメリカン達の命の糧とされていたホホバの油なのです。
ホホバオイルはお肌への浸透力が非常に高く、低刺激なため、どんな肌質にも使える万能なオイルと言われています。
また限りなく人間の皮脂に近い成分だからこそ使用感がとてもナチュラルなうえ、安心できるオイルです。さらさらしていて軽い使い心地でマッサージ初心者でも使いやすいのが特徴です。
■ マカデミアナッツオイル
チョコレート菓子などでもおなじみのマカデミアナッツからは、ほのかに香ばしいナッツの香りがする、無色透明のオイルが採れます。
浸透力が非常に高く、肌につけるとすぐ吸収します。そのため「バニシングオイル(消えて見えなくなる油)」とも言われます。乾燥肌への保湿に素早く効果を発揮します。また酸化に非常に強いオイルで日持ちがするのも特徴です。
さらさらした使いやすいオイルです。
■ スイートアーモンドオイル
アーモンドの種から作られる、薄い黄色、ほぼ無臭もしくはほんのり甘いアーモンドの香りがするオイルです。どの肌タイプにも使え、顔や体、足、手、どのマッサージにも適しています。また、肌に優しいので子どものマッサージにもおすすめ。低刺激なので赤ちゃんや敏感肌の人にも安心して使えると言われていますが、必ずテストをしてご使用ください。
アロママッサージには不向きな安価なアーモンドオイルがあるようなので、くれぐれもご注意ください。
■ アプリコットカーネルオイル
アプリコットカーネルはあんずの種から作られる、無臭もしくは果肉の甘い香りがかすかにする無色のオイルです。粘性がなく、さらさらで軽い使い心地でフェイシャルマッサージに最適です。
ビタミンやミネラルが豊富で、肌へもよく浸透するので、肌の老化や乾燥が気になる人におすすめのオイルです。
■ グレープシードオイル
名前のとおり、ぶどうの種から抽出されます。ワインの蒸留後の残ったブドウの種を、洗浄し乾燥させ、細かく挽かれて圧搾し、オイルを抽出します。
ほぼ無色無臭でさらさらと軽く、さっぱりとした感触のオイルです。ホホバ、アーモンドのようにとても使いやすいオイルの一つです。
低刺激で、アレルギー反応が出にくい性質なので、敏感肌の人におすすめです。