
そのマッサージ方法に共通しているポイントは機械を使わないこと。オールハンドで施術を行う点が共通の特徴です。では、各マッサージ方式にはどのような特徴や違いがあるのでしょうか。
バリ式・バリニーズ
インドネシアのバリ島リゾートガイドやTVなどでよく耳にするため、知っている方も多いはず。
日本でもバリ式エステサロンは沢山ありますが、バリ島で古くから行われている伝統的なトリートメントです。また、アロマオイルマッサージ方式の中でもバリ式マッサージは世界的にも有名なオイルトリートメント方式でもあります。
バリ島で古くから行われている伝統的なトリートメントで、大きな特徴は、時間をかけてゆっくり大きく、リンパの流れに沿って撫でるような施術をすることです。深呼吸をするようなゆっくりとした動きで、足先から手先まで、まるで身体の端から端をつなげるようにロングストローク(長く撫でるような)施術を行います。
この長く撫でるバリ式の施術は副交感神経を刺激するため、リラックス効果が非常に高いのです。
交感神経と副交感神経の違いについて
交感神経・・・昼間活動している状態のことで、活動・ストレスや緊張している神経のことをいう。
副交感神経・・・夜間睡眠中やリラックスしている時に休息・体の修復・回復をしている状態の神経のことをいう。
深いリラクゼーション効果は心の乱れの原因となりうる自律神経のバランスを整えてくれます。
また、優しくゆっくりとした施術と時間の流れ、アロマオイルの香り、南国バリ風の雰囲気や音、空間は五感で感じるヒーリングマッサージ。そしてハンドヒーリングを全身で実感していただき、心と体をリラックスした状態に導き、高い満足度が得られるのがこのバリ式の特徴です。
肌の上を滑るようなオイルマッサージで、ゆっくりじっくり「圧」をかけながら、滞ったリンパの流れを整え、体内の不要な老廃物を外へ出すよう促します。
血流循環を向上させ、全身のむくみを解消し、皮膚の状態だけではなく身体の内側から流れを整え、人間が本来持っている自然治癒力を最大限に引き出す効果があります。
また、脂肪の代謝が活発になるということで痩身効果や美容面での効果も期待されます。
タイ式
日本でもタイ式マッサージやタイ古式マッサージというお店が増えていますが、世界的にタイ式の施術を受けられるサロンが増加しています。
タイ式は約2千5百年の歴史があるタイ伝統のマッサージ方式で、タイでは古くからマッサージが大衆に受け入れられています。
体調がすぐれない時、約5割の人が病院ではなくマッサージを受けに行くといわれ、タイでは東洋医学に基づく伝統的医療として定着しているのです。
タイ式マッサージは頭のてっぺんから足のつま先までの、体のあらゆる部分を施術の対象とします。
特徴は身体に流れているエネルギーライン(タイ語で「セン」といいます)を刺激すること。このエネルギーラインに沿ったマッサージを行うことで、リンパや血液の流れが良くなり、身体全体をひとつひとつバランスを整え、健康へと導いていくのが、タイ古式マッサージの考え方です。
また、マッサージ中はマッサージをする側・される側の呼吸に注意を払い、体の一部を圧す時やストレッチをする時は、ゆっくりと吐く息にタイミングを合わせるようにします。この呼吸法を繰り返し行うことにより、副交感神経が優位になり、精神を安定させ、心身を究極のリラックス状態に導きます。
ゆったりとしたリズムによる柔らかな刺激・施術のテクニックと、オイルマッサージのオイルの効果により、非常にリラックスした気分を味わうことができるのも大きな特徴です。
さらに、タイ式にはアクロバティックなストレッチの爽快感から人気の高くは“2人で行うヨガ”“世界一気持ちいいマッサージ”ともいわれています。
足首・膝・腿・そけい部...など、歪みが特に起こりやすいところから、深層の筋肉まで、全身の力を抜いてリラックスした状態でパートナーワークを行うことで全身の調子を整えてくれる効果が高まります。